タイトルにもありますとおり、実戦で良く出てくる「4枚形」について解説いたします。
特に三麻では、とにかく早い良形テンパイが求められます。赤ドラや花牌がある関西三麻などのルールでは、打点は自然とついてくるものなので、打点よりも早さや形が重視されます。そこで今回、良形テンパイを早く作るための方法として「4枚形」を紹介していこうと思いました。麻雀をする上で暗記必須の形で、もちろん三麻に限らず、四人麻雀でも大事です。
そもそも4枚形とは?
そもそも4枚形とはどういったものでしょうか?
ここでは「簡単に2ブロックを作りやすい4牌で構成された形」と定義します。4枚形のメリットは孤立牌や愚形のターツに比べて非常にメンツを構成しやすいところです。この4枚形についてきちんと理解しておくと、メンツの構成スピードが上がるので、あわせてテンパイスピードも格段に上昇します。
テンパイスピードが非常に重要な関西三麻をやる方は特に意識して覚えておきましょう。これから紹介する形は大きく分けてたったの3つなので、すぐに覚えられます。本記事では、筒子(ピンズ)で説明しておりますが、索子(ソーズ)の場合でも同じ考えになります。
①連続形
連続形とは下のような、連続した4つの数牌で構成された形のことです。
例えばこの形でいうと、【3p+456p】とも【345p+6p】とも見ることができるので
このブロックで2メンツを構成すると仮定した際の受入枚数が3p周辺(1~5p)と6p周辺(4~8p)で8種類もあります。(内リャンメンが2種類、サンメンチャンが2種類)
孤立牌と比較しても、その差は歴然です。
受入牌 | 受入枚数 | (内良形) | |
---|---|---|---|
3456(連続形) | 12345678 | 28枚 | 14枚 |
3(孤立牌) | 12345 | 19枚 | 8枚 |
連続形は大きく分けて3種類あります。
- 【1234】【6789】
- 【2345】【5678】
- 【3456】【4567】
この3種類の連続形の中でも優劣がつきます。
受入牌 | 受入枚数 | (内リャンメン) | (内サンメンチャン) | |
---|---|---|---|---|
1234 | 123456 | 20枚 | (7枚) | (0枚) |
2345 | 1234567 | 24枚 | (10枚) | (4枚) |
3456 | 12345678 | 28枚 | (6枚) | (8枚) |
【3456】と【4567】が最強の形です。良形になる枚数が一番多く、リャンメンだけでなくサンメンチャンになる確率も高いので一番強い形となります。
逆に【1234】と【6789】が連続形の中では一番弱い形です。受入の枚数も3種類の中では一番少なく、さらにリャンメン以上になる枚数も特別少ないです。
連続形自体が強い形となっており、孤立牌よりはこちらを優先して残しましょう!ただ、4連形でも強さに優劣があり、一番強いのは内に寄っている【3456】【4567】の形なので、これを特に優先して残すようにしてください。
②中ぶくれ
中ぶくれとは下のような、メンツの真ん中の牌が重なっている形です。
これは分解すると【45p+56p】と、リャンメンターツ二つで構成されています。
ここで2ブロック構成しようと思うと、このリャンメンターツが埋まる4種類+真ん中牌の重なりで5種類が受入牌となります。こちらも孤立牌と比べてみましょう。
受入牌 | 受入枚数 | (内良形) | |
---|---|---|---|
4556(中ぶくれ) | 34567 | 16枚 | 14枚 |
5(孤立牌) | 34567 | 19枚 | 8枚 |
単純な受入枚数だけでいうと孤立牌と変わりませんが、良形テンパイの枚数が全然違います。こちらの形も孤立牌よりは優秀と言えるでしょう。
この中ぶくれ形も大きく分けて3種類あります。
- 【1223】【7889】
- 【2334】【3445】【5667】【6778】
- 【4556】
この中での優劣を確認していきましょう。
受入牌 | 受入枚数 | (内リャンメン) | サンメンチャン変化 | |
---|---|---|---|---|
1223 | 1234 | 12枚 | (4枚) | なし |
2334 | 12345 | 16枚 | (14枚) | 1パターン |
4556 | 34567 | 16枚 | (14枚) | 2パターン |
受入枚数、良形受入枚数では【2334】と【4556】は優劣ありません。ですが、最後のサンメンチャン変化という点で【4556】の方が優っています。
【4556】から3、もしくは7を引いた形を考えてください。
ツモ3 | 34556→ツモ2、打5でサンメンチャン(23456) |
ツモ7 | 45567→ツモ8、打5でサンメンチャン(45678) |
このようにサンメンチャン変化への形が2種類あります。
【2334】【3445】【5667】【6778】にはサンメンチャン変化がそれぞれ一種類しかないので【4556】が最強の形です。
2334 | 23456(ツモ5のちツモ6) |
3445 | 34567(ツモ6のちツモ7) |
5667 | 34567(ツモ4のちツモ3) |
6778 | 45678(ツモ5のちツモ4) |
中ぶくれ形も孤立牌よりは良形テンパイへの向かいやすさという点で圧倒的に強い形なので、こちらもテンパイまではある程度ひっぱった方が良いです。
また、その中でもとても強い【4556】という形はできるだけ残しましょう。
③メンツ+飛び牌
メンツ+飛び牌とは、下のような形のことを指します。
分解すると【345p+7p】です。(分解するまでもないんですがw)
孤立牌と比較してみましょう。
受入牌 | 受入枚数 | (内リャンメン) | (内サンメンチャン) | |
---|---|---|---|---|
3457 | 256789 | 22枚 | 4枚 | 4枚 |
7 | 56789 | 19枚 | 8枚 | 0枚 |
良形ターツができる可能性はどちらも8枚ですが、【3457】の場合は6を引いた時にサンメンチャンになるので、孤立牌を単独で持ってる時より強くなります。
メンツ+飛び牌という定義で考えると大きく3種類あります。
- 端牌+メンツ、端牌含みのメンツ+飛び牌:【1345】【5679】【5789】【1235】
- 2or8+メンツ:【2456】【4568】
- 3or4or6or7+メンツ:【3567】【4678】【3457】【2346】
こちらも優劣を考えてみます。
1345 | サンメンチャンにならない |
2456 | サンメンチャンにはなるが、良形率は「3or4or6or7+メンツ」より低い |
3567 | サンメンチャンになり、更に片割れもリャンメンになる |
1つ目のパターン(端牌+メンツ、端牌含みのメンツ+飛び牌)の場合、サンメンチャンとなる有効牌はありません。2つ目(2or8+メンツ)はリャンメンテンパイとなる牌がありません。(3、7を引けばサンメンチャンにはなるが片割れの1、9を引いてもリャンメンにはならない)
対して3つ目のパターン(3or4or6or7+メンツ)はサンメンチャンとなる牌もあり、片割れもリャンメンとなりますので優秀と言えます。
こちらも孤立牌単独よりはサンメンチャンになる確率があるという点で優秀なので、単独孤立牌よりはこちらを残しましょう。
まとめ
今回は「4枚形」について解説してみました。実戦ではよく出てくる形ですので皆様もぜひ覚えてみてください。麻雀を打っていて「あ!これ見たことある4枚形だ!」となったら、できるだけ残しましょう!次回はこの4枚形の中での優劣について考えてみたいと思います!
ありがとうございました。