今回は三麻でのダマテンをするときの意識について解説していこうと思います。どういう場面でダマテンにするべきか覚えておけば、また一歩麻雀が強くなるのは間違いないので、しっかり使えるようにしましょう。
そもそもダマテンとは?
門前(メンゼン)でテンパイしていて、立直(リーチ)をかけていない状態を、ダマ聴(ダマテン)または、闇聴(ヤミテン)といいます。黙っているテンパイを略して「ダマテン」といいます。
まず前提として、ダマテンの利点はリーチをかけた時よりも他家からの出あがり率が高くなるということと、リーチをかけてないので、手代わりや相手のリーチに対して回ったり降りたりできることです。ただ、デメリットととしてリーチをかけてない分、手がこれ以上大きくならないことですね。三麻は特に牌が少なくて、人数が少ない分、ツモアガリや裏ドラが乗りやすいので、リーチが強いと言われています。
だから麻雀始めたての頃はテンパイすれば、とりあえずリーチ!と強い人に教えていただくことが多いと思います。(実際、僕も大阪のフリー雀荘でバイト始めたての頃はそう教わりましたw)
でも本当に強い人って、ここぞ!という時にダマテンに構えることが多いんですよね。そういった本当に強い人たちに聞いた彼らなりのロジックや自分が体験してきた中で、どんな時ならダマテンに構えてもいいのか、ということを4パターンに分けて解説していきたいと思います。
①待ちが悪すぎるとき
東1局西家 ドラ:七筒 6巡目 花×1
まずはこの手牌、皆さんはどうしますか?
⑧切リーチ、⑥切リーチ、あるいはどちらかを切ってダマにするか…
基本的には三麻ではどちらかを切ってリーチで大丈夫です!
どちらを切ってリーチするかは、ハネツモが確定するカンチャンでのリーチ、または出上がり8000点の出やすさを重視したシャボでのリーチのどちらが良いかを場況をよく見て選択してください。
カンチャン、ペンチャンでも、リーチは相手の手を妨害できるという点で非常に優秀です。役あり愚形だからダマでもいいじゃん…と思うかもしれませんが、こんな先制リーチはバシバシ打っちゃいましょう!
ただ⑦が他家からポンされている、さらに⑧もすでに2枚切れでどちらの待ちも、ほぼ純カレという時はさすがにリーチはやめましょう。待ちが悪すぎて上がれる可能性が低すぎます。そんな時は一度⑧を切って、④⑤⑥いずれかの牌を待ってからリーチするようにしましょう!(⑥切だと待ちが変わるのが①か③しかないのでここは⑧切で、②ツモれば⑧を一旦切ってソーズの連続形でリーチを打てるようにしてください)
待ちの良い、悪いは場況によりますが、あくまで基準の一つとして上がり牌が最低でも3枚以上生きている状態でリーチを打てるように心がけてください。
②打点が著しく向上するとき
東1局西家 ドラ:七筒 5巡目 花×0
次はこんな手牌です。皆さんどうしますか?
こちらの場合、⑧切りダマが正解です。
先制リャンメン待ち、さらに端牌絡みということもあってリーチが悪いとまでは言い切れません。ただ、まだ5巡目、更に打点もリーチのみと激安…となってくると一旦⑧を切って、ソーズを引き次第チンイツに向かう方が良いでしょう。(上の牌姿ですとソーズの形が良く何を引いても嬉しいというのも要因の一つです)
これも上がりトップの場合や花が3枚あるなど十分な打点がある場合①④待ちのリャンメンでリーチした方が良いのであくまで場況によりますが、基本的に平場で3飜以上の手がわりが期待できる場合はダマの方が良いです。
③点差を意識しなくてはいけない場合
オーラス南家 ドラ:三索 7巡目 花×0
トップ目42000点
自分35000点
ラス目28000点
今度はこんな手牌です。皆さんどうしますか?
こちらの場合も⑧切りダマが正解です。
この手は平和ドラ3の満貫手です。自分は2着目でトップとの差は7000点、となるとラス目からの上がりやすさ重視でダマに構えた方が良いです。
トップを取ることが何より重要な関西三麻ではこういった意識を持ってダマができるかどうかは年間通した収支に大きな影響を与えるので、頭にしっかり入れておきましょう!
また、下のような状況の場合も考えてみましょう。
ラス前南家 ドラ:七筒 7巡目 花×0
トップ目(親)70000点 花×3
二着目(子)25000点
自分(子)10000点
このような場合でも結論、⑧切りダマの方が良いです。
トップ目の親が花を3枚抜いていることもあり、あと一つでも役かドラがあればリーチされた際にハネマンツモに到達します。そんな時に自分がリーチし、持点9000となると親のハネマンツモで(0点はトビのルールにおいて)飛んでしまい、ラス親を持ってくることができなくなってしまいます。
ダマででた③をサラッとドヤ顔でロンし、オーラスを迎えるようにしましょう!
④他家の打点が明らかに高く、降りる方が価値の高そうな場合
東1局西家 ドラ:七筒 13巡目 花×1
1つ目のパターンと手牌は同じです。更に⑦も、②⑧もまだ山にはいそう…
ですが、南家が「白」と「發」を仕掛けているというパターンです。
このような場合ですと、⑥or⑧切りダマの方が良さそうです。
この状況で考えることは何より役満をどのように阻止するかです。自分が「中」を持ってきた場合や他の危険牌を持ってきてしまった場合、どのようにして降りるかを考えなくてはいけないので、愚形でリーチはしない方が良いでしょう。
役ありなので、ここはダマのまま役満防げたらラッキー、でも絶対に自分は役満にはふりこまないぞという意識を持って⑥or⑧を切ってダマに構えてください!
まとめ
いかがでしょうか!
今回はダマテンをする時に何を考えているのかについて解説させていただきました。正直フリー雀荘の三麻ではリーチが最強です。(チップ、他家への妨害等…)
初心者の時には収支をできるだけ安定させるためにリーチをとりあえず打てと教わるでしょう。これは、初心者が思考する要素をできるだけ減らすためなんですよね。とりあえず自分の手だけを見てテンパイまで持っていく、そこから先は運に任せようということです。
ただ中級者より上を目指す場合、相手の動きや場況、点数状況など様々な要素に思考を行き届かせ自分にとって最善の一手を引き出しの中から打つ必要があります。その引き出しの中の一つがダマテンです。
ただ気をつけて欲しいのはなんとなくのダマをしないことです。
自分の上がるチャンスを逃し、他家を上がらせてしまうことになります。自分の中で、(この手がわりがあるから一旦ダマにしよう)(トップとの点差を意識してダマにしておこう)などちゃんとダマにしている理由を説明できるようにしておくと良いかもしれませんね!
ありがとうございました。