麻雀の華である清一色ですが、待ちを見つけるのが難しく嫌厭している人も多いのではないでしょうか?でも大丈夫。多面張待ちの法則を覚えれば、複雑な待ちも簡単にわかるようになるんです。
複雑な清一色でも法則を覚えれば簡単
麻雀初心者の方が、苦手意識を持っている代表は、面前清一色ではないでしょうか?形が複雑で待ちがわからない、フリテンになっていそうで怖くてロン上がりできない、面前清一色は苦手だからもったいないけど鳴いてしまおう…。麻雀打ちなら、一度はこのような経験をしたことがあると思います。
しかし、実は多面待ちには、法則があります。以下に挙げる法則を覚えてしまえば、複雑な面前清一色の待ちを、ミスなく簡単に探すことができるようになります。ネット麻雀では、勝手に上がり牌を表示してくれるので、多面待ちを勉強する重要性は減っていますが、形に強くなることは雀力アップにも繋がります。是非、待ちの法則を覚えてください。
法則①
両面待ちは、待ち牌を端に持つメンツと合体すると待ちの筋が伸びる
文字にするとわかりにくいですが、一番有名な多面待ちです。の–待ちの両面待ちは、待ち牌のを端に持つメンツが合体すると、–待ちの筋が伸び、––待ちになります。いわゆる最も有名な三面張の形ですね。
法則②
単騎待ちは、待ち牌を端に持つメンツと合体すると待ちの筋が伸び、同様に待ち牌の1つ隣の牌を端に持つメンツと合体すると待ちの筋が伸びる
これも文字にすると意味不明ですが、みなさんもよく知った形です。の単騎待ちは、待ち牌のを端に持つメンツが合体すると、待ちの筋が伸び、–待ちになります。俗に亜両面と呼ばれる形です。同様に、の単騎待ちは、待ち牌の1つ隣の牌を端に持つメンツと合体すると、待ちの筋が伸び、–待ちになります。こちらはノベタンと呼ばれる形です。
みなさんは、普段意識をしないで、、などの形を処理していると思いますが、この法則①と法則②に基づいていたのです。これは清一色でも、まったく同じ。複雑な待ちも、全てこの法則で説明できます。この法則2つをしっかり頭に入れて、次のステップに進みます。
清一色特有の法則を覚える
次に清一色特有の法則が2つあるので、これを覚えてください。
法則③
アンコのない牌姿は、待ちの筋が1種類しかない
清一色は一見形が複雑に見えますが、アンコのない形はとても簡単です。例えば以下のような牌姿が、アンコのない清一色です。
右からメンツを抜いていくと、 となります。単騎が見つかりました。
単騎が見つかったので法則②を使って、待ちが伸びていないか確認します。単騎の待ち牌を端に持つがあるので、待ちの筋が–に伸びます。さらに待ちのを端に持つがあるので、––にまで待ちが伸びます。法則③にのっとり、アンコがないので、––の筋や––の筋に待ちがありません。
よって上の牌姿の待ちは––待ちです。
法則④
アンコを抜いても聴牌していたら、待ちの筋が2種類以上ある
アンコのない牌姿は待ちの筋が1種でしたが、複雑なのはアンコがある清一色です。ここが最も難しく、そしてみなさんの一番知りたいところだと思います。––待ちの筋は見つけられたけど、も待ちになっていることに気づかなかった…。こんな悲劇が起きてしまうのは、アンコがある時です。しかし、アンコがあっても、待ちの筋が1種の時と2種以上の時の見分け方があります。それが、法則④。アンコを抜いても聴牌していたら、待ちの種が2筋以上あります。以下の牌姿で考えます。
アンコの部分を抜くと、 と単騎で聴牌をしています。つまり、の筋の他にも待ちの筋が存在します。
対して似たような牌姿の以下はどうしょうか?
アンコを抜くと、 と聴牌していません。つまり、この牌姿は–の筋以外、待ちがありません。
待ちの筋がもうないとわかるだけで、精神的にもかなり楽になったのではないでしょうか?
この4つの法則を使用して、もっと複雑な待ちを見つけていきます。次が最後の法則なので、もう少し頑張ってくださいね。
複雑な待ちも有名な多面待ちの発展形にすぎない
法則⑤
知っている多面待ちの形を抜く
すぐに待ちを見つけるのは困難な牌姿です。こんな時は、知っている多面張の形を抜き出すというのが、最後の法則です。麻雀好きなら、以下の有名な三面張の形を知っていると思います。
図1
図1は–の両面と単騎の形です。まず、このを抜き出して、法則①と法則②に当てはまっていないかを確認していきます。いきなり13枚から待ちを探すのは大変なので、逆再生しながら解説しますね。
図1にが合体すれば、法則①と法則②が当てはまります。–の両面待ちにが合体し––待ちに(法則①)、さらに単騎にが合体し–待ちに(法則②)なりました。
図2
つまり、図2は––、–待ちになります。
次にを確認します。は法則①と法則②に当てはまらないので、待ちの筋が伸びません。
図3
図3は、––、–待ちのままです。
最後に、図3にを足します。は法則②に当てはまるので、単騎の待ち筋である–を伸ばして––待ちになります。
つまり、最初の牌姿は––、––待ちとわかるのです。牌姿を見た時に、知っている多面待ちのを抜き出して、その他のシュンツが待ちの筋を伸ばしていないか確認するというわけです。そして、図2が––、–待ちだと知っていると、もっと簡単に判定ができます。
他にも、もっとマニアックな形でも考えてみます。
図4
図4は–と–の両面待ち、の単騎待ちの5面張です。これにが合体すると、法則①により両面の–の筋が伸び待ちが増えます。また法則②により、単騎の待ちの筋が伸び、待ちが増えます。
図5
図5は––、–、–待ちとわかります(は4枚使いなので待ちはゼロ枚)。
図5にが合体すると、法則①により両面待ちの–の筋が伸び待ちが増えます。
よって、この牌姿は––、––、–待ちとわかります。この牌姿になった時に、図4の多面待ちを抜き出せると、法則①と②で論理的かつ簡単に待ちが算出できました。カンツがあるような手牌でも、これならできる気がしてきませんか?
いかかでしたでしょうか?シラミ潰しに待ちを消したり、アンコを場合分けして待ちを探すよりも、簡単に待ちがわかるようになったのではないでしょうか?さらに形もより正確に捉えられるようになったはずです。また、待ちの筋が1種類で済む清一色のパターンを知っておくだけでも、清一色への抵抗感がかなり減ったと思います。
面前清一色は出現率1%のレア手役ですが、もし清一色チャンスがきたら、ぜひトライしてみてください。暇な時に、自分が知っている多面待ちの形を元に、清一色を作ってみるのも楽しいですよ!
参考:多面張理論